慣習的な配色技法
①ナチュラルハーモニー
自然の中に見られるような、色相と明度の関係で配色する技法
黄はどの色相よりも明度が高く、両側どちらの方向でも青紫に向かって明度が低下する→「色相の自然連鎖(ナチュラル・シークエンス・オブ・ヒュー)」と呼ばれ、色調調和に極めて重要な概念。
黄(8:Y)に近い方の色相を比較的明るく、青紫(20:V)に近い方の色相を暗くした配色をナチュラルハーモニー、またはナチュラル配色と言う。
②コンプレックスハーモニー
ナチュラルハーモニーとは反対に、黄(8:Y)に近い方の色相を青紫(20:V)に近い色相よりも、相対的に暗くする配色をコンプレックスハーモニー、またはコンプレックス配色と言う。
③トーンオントーン配色
トーンオントーン→トーンを重ねる
トーンの明度差を比較的大きくとった配色。
色相に関しては同一色相を原則とするが、若干色相差のある関係までトーンオントーンに含める。
④トーンイントーン配色
近似したトーンの組み合わせによる配色。
色相に関しては同一色相を原則とする。
隣接から類似色相の近似範囲内で選択。中差色相や対照色相の関係であっても明度差の小さい、近似したトーンの組み合わせであれば、トーンイントーン配色呼ばれている。
⑤トーナル配色
トーナル→「色合いの」、「色調の」
ドミナントトーン配色やトーンイントーン配色と同類だが、これらは全てのトーン系列が用いられるのに対して、トーナル配色では、中間色系のトーンのみを用いた配色技法。
ソフト、ダル、ライトグレイッシュ、グレイッシュの中明度・中低彩度トーンが中心となる。
⑥カマイユ配色
単色画法のことをカマイユ画法と言う。
一見したところ単色にも見えるほどぼんやりとしたあいまいな配色技法のこと。トーンイントーン配色と同類。
⑦フォカマイユ配色(Faux Camaieu)
faux→フランス語で「まがいもの」、「偽りの」という意味。 フォカマイユ配色は少し外れたカマイユ配色。
⑧トリコロール配色(tricolore)
フランス語で
tri→「3つ」
colore→「色」
3色配色のことをトリコロール配色と言う。
⑨ビコロール配色
ビコロール→フランス語で「2色の」
トリコロールと同様に国旗などに見られる明快な2色配色と言う。